安心・安全なまちづくり研修会:厚木市

平成25年11月20日、厚木市で行われた、平成25年度安心・安全なまちづくり研修会にて「持続可能な安心・安全なまちづくり」をテーマに、山本俊哉(一般社団法人 子ども安全まちづくりパートナーズ)による講演、「子ども事故を科学的に予防する」をテーマに、西田佳史(独立行政法人産業技術総合研究所)による講演が行われました。
本講演は、成果統合実装プログラム「国際基準の安全な学校・地域づくりに向けた協働活動支援」プロジェクトの一環として位置づけ、RISTEX「犯罪からの子どもの安全領域」の成果の一部を紹介しました。

日時 平成25年11月20日(水)13:30~15:30
場所 厚木市文化会館小ホール
講師 山本俊哉(一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ
西田佳史(独立行政法人産業総合研究所デジタルヒューマン工学研究センター
講演調整 橘たか(一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ
参加人数 約300人

講演概要

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前半は、西田より「子ども事故を科学的に予防する」をテーマに講演が行われました。乳幼児の死亡原因の現状の説明の後、日常生活環境での乳幼児の転倒の解析の結果などについて、解説しました。次に、遊具からの転倒事故による頭部損傷の事例を交えながら、見守りによる転倒防止が困難であることについても解説しました。
事故予防には、「変えたいもの」を「変えられないもの」と「変えられるもの」の2つに分け、この「変えられるもの」を見つけて改善することが重要です。市民が事故が起こったデータを提供し、これを病院などで蓄積し、多職種連携で変えられるものを見極め、それを確実に改善することにより、科学的な傷害予防(真の「見守れる化」)が可能になるという説明をしました。
また、意味のある事故予防と役に立たない事故予防についての説明をしました。
「個人の責任にしてしまう」、「モラルの話をしてしまう」などの役に立たない事故予防から、「環境改善をする」「環境改善を促す教育を行う」などの意味のある事故予防に変えていくことが重要であると説明しました。

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後半は、山本より「持続可能な安心・安全なまちづくり」をテーマに講演しました。
安心は主観的な判断に依存し、安全は客観的に測定が可能であることを説明した後、戸建て住宅で最も多く発生している犯罪である空き巣を例に、データに基づく犯罪対策の必要性について解説しました。被害住宅のデータを解析すると、道路から見えにくい場所から侵入されるケースがほとんどを占めることから、道路からの見通しの確保が重要であり、シャッターや防犯ガラスは見通しの確保の困難な窓への設置が効果的であることを示しました。
同様に、通学路などにおける犯罪からの子どもの安全も、データに基づく対策が必要であり、見守りの目が不足する時間帯や場所をできる限り少なくするには、地域住民の協働が不可欠であることを説明しました。また、「地域の見守り活動」を評価するアンケートを分析した結果、コミュニケーションが増えたことがまちに対する関心を高め、住みやすくしたいという意識や安心感の向上にもつながることが明らかになったことから、地域の様々な団体が協働して、防犯活動から包括的な安全まちづくりに展開した事例を紹介しました。

講演終了後に行った参加者アンケートでは、「コミュニケーションが安心につながることに気づけた」などの意見をいただくなど、好評を得ました。

(文責:橘たか)

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