セーフコミュニティについて

セーフコミュニティは、「怪我や事故は、偶然の結果ではなく、その偏在性に着目して発生原因を分析すれば予防できる」というWHO(世界保健機関)の理念のもと、事故・犯罪・災害等からの安全分野を包括し、住民や行政、事業者等が分野を超えて地域ぐるみの体制を整え、世界標準の指標に基づいてプログラムを定め、科学的なデータを活用して取組みを改善していく国際的な認証制度である。

セーフコミュニティの認証制度は、1989年にストックホルムで開催された「第1回事故・傷害予防に関する世界会議」でその概念が宣言され、ノーベル賞の医学・生理学賞選考委員会が置かれていることで知られるカロリンスカ大学(研究所)にWHOセーフコミュニティプロモーション協働センター(WHO・SCP協働センター)が設置された。そして、国際的なセーフコミュニティネットワークが組織され、下表に示す指標に基づき認証手続きを進めている。

認証まで2年以上の活動期間を経ることを条件にしており、2013年10月までに世界で31カ国319地域がセーフコミュニティの国際認証を得ている。日本では、2013年末までに、京都府亀岡市、青森県十和田市、神奈川県厚木市、長野県箕輪町、東京都豊島区、長野県小諸市、横浜市栄区、大阪府松原市、福岡県久留米市の9市町村がセーフコミュニティの国際認証を取得している。また、埼玉県北本市、埼玉県秩父市、滋賀県甲賀市、鹿児島市等が認証取得を公式に表明しており、最近急速に注目を集めている。

セーフコミュニティの国際認証のための7指標

指標1 分野横断的な組織により運営される協働と連携に基づいた安全向上のための基盤がある。
指標2 両性・全年齢・環境・状況を網羅し長期的・持続的なプログラムがある。
指標3 ハイリスクの集団や環境を対象とするとともに弱者の安全向上のためのプログラムがある。
指標4 あらゆる入手可能な「根拠」に基づいたプログラムがある。
指標5 傷害の頻度と原因を記録するプログラムがある。
指標6 プログラムの内容・過程及び変化によってもたらされた効果を評価する方法がある
指標7 国内外のセーフコミュニティのネットワークへの継続的に参加している。

セーフスクールについて

International Safe School(以下「ISS」と略記)とは、WHO地域安全推進協働センター(WHO Collaborating Centre on Community Safety Promotion:WHO-CCCSP)が推進している学校園(以下「学校」と略記)の安全推進を目的とした国際的認証活動の1つです。具体的には、根拠に基づいた持続可能な安全推進の取り組みが実践されていると認められた学校をISSとして認証し、その認証された学校間に安全を協働して推進することを目的とした世界的なネットワークを構築し、全世界に学校安全推進の取り組みを発信することを通じて相互にその成果を共有し高めあっていこうとする制度です。

ここで重要なことは、この認証制度が「安全が確保された、完成された安全な学校」を表彰しようとするものではなく、学校の安全について「教職員・児童(生徒・学生・幼児を含む)・保護者、さらには地域の人々が協力して、組織的かつ継続可能な取り組みが実践され展開される条件が整備されていると認められた学校」、すなわち安全をゴール(目標)とするスタートラインに立った学校を認証して、その取り組みの発展を共に高めあおうとする制度である点です。平成26年1月現在でのISS認証状況は、全世界でISSとして118校が認証を受けています。

わが国では、大阪教育大学附属池田小学校が平成22年3月に日本初のISSとして認証を受け、その後、厚木市立清水小学校と豊島区立朋有小学校が認証を受けています。また大阪教育大学附属池田小学校は平成25年3月に、厚木市立清水小学校は平成25年11月にそれぞれ再認証を受けています。