中学生の携帯電話利用実態についての報告(台北市 三民國中学校)

sanmin

平成26年3月21日、ISSの取り組みを視察するため、台北市にある三民國中学校を訪問しました。その時に行った生徒のインターネットや携帯電話利用についてのヒアリングの結果を以下に報告します。

ヒアリングは、視察の受け入れとして同席した、Sandra先生とMandy先生(いずれも英語教師)へ行いました。
中学生のモバイルインターネット端末(携帯電話、スマートフォン等)の所持率はほぼ100%と思われ、そのうち半数程度がスマートフォンとみられています。ただし、実際に調査したことはなく、あくまで教師の観察によるものです。
校内での携帯電話利用は全面禁止。一部の教師は登校時に教室で回収し、下校時に返すようですが、基本的には「校内では電源を切る」決まりがあるのみです。持ち込み禁止をしていない理由は、節度ある利用を促すことではなく、現実的に無理であり禁止のしようがないと考えている為です。
中学生のモバイルインターネット利用における心配事を尋ねると、使いすぎによる生活の乱れが原因と思われる寝不足や学業への悪影響程度であり、表面的にはあまり問題はなさそうだと言います。
家庭でのインターネット利用について学校では特に把握していない。宿題の調べ物を含め、日常的にインターネット利用をしていると考えているのみであり、学校から保護者へ啓発することもない。また、保護者からの相談も特に把握していない様子でした。

ネット上の有害情報への接続を切断するフィルタリングソフトについては、名前すら認知されていない状況です。(これは言語の壁による意思疎通の問題かもしれませんが、)サービス内容を説明すると、初めて知ったような様子でした。ネット依存やゲーム中毒、友人同士のトラブルなどについても日本の現状を紹介すると、大変興味を示してきました。

今回ヒアリングした限りでは、学校現場における中学生の携帯電話利用への教師の関心はかなり低いと感じられました。日本同様に、教師より生徒の方がIT機器の利用に長けているため、携帯電話やインターネット利用に関しては生徒任せにしているようにも感じられた。雰囲気としては数年前の日本の地方の学校に近い。台湾の青少年のインターネット利用については、現状で問題が無いと考えるより、むしろ実態把握がされていない為、問題が見えていないことが多いと思われます。
世界各国でインターネット依存や交友関係のトラブル、いじめ問題などが報道されている現在において、台湾だけが問題無いとは考えにくいです。まずは実態を把握し客観的にインターネット利用環境の安全性を示していく必要があります。

(文責:青少年メディア研究協会 下田 太一)

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