亀岡市の府道王子並河線 狭さくの設置 ヒアリング報告

集団登校中の児童らが死傷した事件から2年後の平成26年5月、府道王子並河線の安全対策対象区間(2km)の各所に「速度抑制ポール」による狭さくが設置されました。これは、前年の6〜7月に亀岡市交通安全対策協議会が実施した交通安全対策社会実験※1の結果を踏まえたものです。
このたび、その社会実験とその後の整備に関わった京都府の土木事務所と亀岡市の担当者にヒアリングを行いました。住民が主体的に参加し、社会実験を踏まえてハード整備を行い、その後の効果を測定した貴重な事例ですので、その結果を報告します。

※1(実験の経緯と内容については、「亀岡市の府道王子並河線 安全対策社会実験 視察報告」を参照)

狭さくは良い反応

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狭さく自体に関しては、概ね良い反応を得られたが、実験時使用したコンクリートが大きすぎたこともあり、見通しについての意見が多くあった。そこで、見通しが良くなるように、本格整備時には、ポストコーンを利用した。
また、狭さく手前で車両がすれ違いのため大きく路側に寄ってしまうことが分かった。そこでポストコーン設置に当たっては、この手前での車両の寄りにも配慮した設置を心がけた。

立ち会いは自治会も参加

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整備は、各戸の出入りに配慮し、各戸の状況に合わせて設置した。設置場所の決定に関するすべての立ち会いは、地元自治会の代表者に同席してもらい決定した。決定後に変更の要望があった場合は、行政だけで受けるのでは無く、改めて自治会の皆さんにも集まってもらい、立ち会いの上、変更設置した。

狭さく設置後の対応

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住戸の出入りは、数ヶ月で落ち着いたが、農地は、農耕機の出入りが出来ないなどの想定外の変更もあり、今後もしばらくは変更を行う可能性がある。
通行車からは、数件「通りにくい」などの意見もあったが、反対意見はそれほど多くなかった。

その他の実験結果

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ハンプについては、音が気になるなどの意見が多く寄せられ、本格整備には至らなかった。今回の実験では、アスファルトで整備したことから、正確なサインカーブでの設置が出来なかったこともあり、通過時の音が大きくなってしまったことも原因の一つであると考えられる。
高視認性舗装は、実験の段階から仮設置では無く、通常設置をした。そこで、音が気になるとの意見が合った箇所については実験後に撤去し、一部のみを残した。

設置後の効果

社会実験研究会の報告のとおり、狭さくの設置1ヶ月後の平成26年6月に実施した交通量調査によると、安全対策対象区間の通行時間が23秒増え、車両の速度抑制については、ある程度の効果が得られている。特に狭さく部分を通過する際にゆっくり走る車が増え、結果として全体的に速度が抑制されている。その後の観察調査では、狭さく部分に慣れた一部の車両が狭さく部分を速く通過しようと速度を上げるという現象も見られる。
平成26年6月の交通量調査によると、車両通過数は約2%減少している。並走する国道9号線の交通量が約5%増加していることから、狭さくによる速度低下を嫌って減っていると考えられる。
平成26年10月に実施した狭さく設置後の沿道住民対象のアンケートによれば、79%が社会実験寺と比べて運転しにくくなったと答えた。また、午前7〜8時に通過した車両(95台)を対象にしたアンケートによれば、45%が通りにくいと答え、減速を促す効果が見られた。

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